展示会で出会った運命のメーカーたち
―120社と名刺交換、そして始まった化粧品ビジネス―
「よくそんなにたくさんのメーカーと取引できましたね!」
今でもそう聞かれることがあります。
でも正直なところ、はじめは右も左もわからないところからのスタートでした。
私が化粧品ビジネスに転身したのは、アパレル業界を離れて新しい道を模索していた頃のこと。
そんなときに出会ったのが、東京ビッグサイトで開催されていた化粧品関連の展示会でした。
120社と名刺交換した展示会の熱気
展示会に足を踏み入れた瞬間、圧倒されました。
壁一面に並ぶブース、熱心に説明するスタッフ、訪れるバイヤーや海外からの来場者たち。
「ここには未来がある」と直感したのを今でも覚えています。
2日間かけて、気になったブースを片っ端から回り、名刺交換をしたのは約120社。
商品の説明を受け、資料をもらい、気になったところには後日改めて連絡を取りました。
取引につながったのは5〜10%ほど
展示会のあと、私はすぐに各社へフォローの連絡を入れました。
その中で、実際に「一緒にやりましょう」と言ってくれたのは、全体のわずか5〜10%ほど。
でも、この数社との出会いが、今のビジネスの“土台”になっているんです。
最初の取引は「過剰在庫」から始まった
メーカーさんは、実は過剰な在庫商品にも困っています。
私が最初に取引を始めた会社も、まさにそのケースでした。
「このままだと廃棄しないといけない。でも、捨てるにもお金がかかる」
そんな悩みを抱えていたメーカーに対して、
私は「じゃあ、その商品、まとめて買わせてもらえませんか?」と提案しました。
メーカーは値段を精いっぱい下げてくれて、
私はその商品を破格で仕入れることができました。
それが、今でも忘れられない“最初の一歩”です。
私なりの「メーカーを見極めるポイント」
正直、名刺交換をしたすべての会社と取引できるわけではありません。
そこで、私が大事にしている判断ポイントがあります。
- 話してみて「商品への想い」が伝わるか
- 初回の対応が丁寧でレスポンスが早いか
- 価格やロットなど、柔軟な提案をしてくれるか
- 今後の展望(海外も視野に入れているか)に共感できるか
もちろん“ビジネス”ですから、数字も大切です。
でも私は、人として信頼できるかどうかを最も重視しています。
運命のような出会いだった
あるメーカーとの出会いは、特に印象に残っています。
それは、展示会の片付けをしている時間にたまたま目が合い、声をかけたことがきっかけでした。
その場で製品の特徴を教えてもらい、後日そのメーカーの本社を訪問。
話がトントン拍子に進み、数ヶ月後には定期取引がスタートしました。
それ以来、そのメーカーとはもう10年以上の付き合いになります。
お互いに「展示会で会ってなかったら、きっと今はなかったね」とよく笑い話になります。
最後に:展示会は「出会いの場」
展示会は、ただの販促イベントではありません。
真剣に向き合えば、“運命の出会い”が生まれる場所なんです。
名刺交換しただけで終わるか、そこから信頼関係を築いて取引へつなげるか。
それは、自分の行動次第です。
私はあの展示会から、化粧品ビジネスの扉を開きました。
そして今も、新しい出会いを楽しみにしています。
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